「家のトイレが壊れた」
「何が起きたの?」
「お尻の温水が止まらなくなった。中の電気部品がもうぐちゃぐちゃらしい」
「それは悲惨だね」
「というわけで、好い加減便器も古いし、座るときに降ろすあれも蝶番が馬鹿になって放っておくと降りてくるし、トイレはもう交換しないとダメかという成り行きになった」
「それで?」
「でもさ。業者に頼むとうん十万という凄い値段になって、これは溜まらんと思ってネットを調べるとあら不思議。トイレ全体を交換する必要なんてなくて、部分的な交換でも済むらしい。しかも、自分でやってる事例も多い」
「そりゃ工事費も浮くね」
「というわけで調べた。問題は全て便座と呼ばれるパーツに集約されると分かった。現行の製品はTOTOのTCF611という製品だと分かったが、これはもう入手できない。しかし、便座のサイズは大型と標準の2種類しか無いと分かった。つまり、完全に同じ製品が入手できなくとも、交換可能な製品はあるということだ」
「それで?」
「そこで更に調べると、TCF611からTCF316に交換した人の体験談が見つかった。つまり、TCF316があればほぼ確実に置き換え可能なんだ」
「やったね」
「しかも、Ks電気のアウトレットでなんと19800円という安さ」
「当初の見積もりの10分の1以下か」
「うん。というわけで、即刻ネットでオーダーした」
「それで?」
「ナットを締める工具も入っているし、最低限の配管も入っている。説明書も丁寧。素人でもやろうと思えば何とかなる製品であった」
「じゃあ、プロは要らないじゃん」
「そうとも言えない。何しろ、慣れないからけっこう水漏れして必死に締めたりした。配管の長さも微妙にあってないし。そのへんはプロなら安心」
「なるほど」
TCF316という製品 §
「TCF316の感想は?」
「ちょっとサイズが小さい」
「なんで?」
「大型と標準サイズの兼用なんだ。だから、取り付け位置を調整するだけで、穴のサイズは標準サイズが基準になっている」
「なるほど」
「でも、実用上は問題ないだろう。よくあるサイズでしかない」
「な、なるほど……。単に君の家のトイレの既存製品より小さいだけで、世間一般ではよくあるサイズなのか」
「結局些細な不満は、安かったという圧倒的なメリットの前では霞んでしまう」
感想 §
「それで、全て上手く行ったの?」
「少し水漏れがあったのは、入れ忘れのパッキンが1つあったのを見つけて入れた。これでオッケーなのかはしばらく様子を見ないと分からないな」
「それで?」
「安いとは言え、セルフクリーニングの機能もあるし、脱臭機能もあるし、節電機能も高い。割といい買い物だったのかも知れない」
「だといいね」